レトロな邸宅に最新家電が調和する
窪川勝哉さんの暮らしのたしなみ
@GLAS LUCE×SmartHome

雑誌やテレビで数々のインテリアスタイリングを手がけるほか、家電製品や自動車にも造詣が深く、幅広い分野で活躍している窪川勝哉さん。
モダニズム建築の巨匠、前川國男設計のテラスハウスをリノベーションした自身のアトリエ「白鷺住宅」も話題です。
今回は、OZONE 5F「GLAS LUCE×SmartHome」にて、新感覚の映像ディスプレイを体験しながら、窪川さんの暮らしのたしなみについて伺いました。
レトロな空間に最新家電を合わせるテクニックや、自邸に取り入れたい製品、さらに新製品のアイデアも?どうぞお楽しみください。

配色と小物づかいで、家電がなじむ自分好みの空間に

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「白鷺住宅」のダイニングとリビング部分。カーペットや家具の配色、小物づかいなど細部に工夫を凝らし、50年代の建築とモダンな要素がミックスされた空間に仕上がっています。

―まずはご自身がリノベーションを手がけたアトリエ「白鷺住宅」について、教えてください。

1957年に前川國男氏の設計した貴重な建築を生かしながら、現代の暮らしに合わせて使いやすくスタイリングした庭付きの2階建てのテラスハウスです。
家具や小物も、設計された時代に合わせて1950年から1960年までにデザインされたものを選び、当時でも実現できるインテリアコーディネートを意識しました。

僕は、基本的にリノベーションは自由な発想で、自分や家族の好きなようにプランすればいいと思っていて、広く伝えたいことや、こうすべきという考えがないんです。
この家も、他の人にはあまり共感されないような、自分だけの細かなこだわりがたくさん詰まっています。

―窪川さんが特にこだわった所と、細かな部分とはどんなことでしょうか?

リビングのカーペットですね。今はカーペット敷きのリビングは主流ではないかもしれませんが、僕はずっとこだわっていることで、自宅はリビングもダイニングもカーペット敷きです。
この家の玄関とダイニングは、元々70年近く経ったフローリングで、オリジナルの良さを残したいという思いがあったので、カーペットは敷かず当時の床をそのまま生かしました。

それと、リビングとダイニングの床の高さを変えているのもポイントです。
元々リビングは、増築された畳の和室で、ダイニングより2~3cm高く、段差をなくすにはダイニングと玄関を上げる必要があったんです。でもそれではオリジナルのフローリングが生かせないので、リビングをあえて10cm高くして小上がりのように設計しました。
実際、友人などが集まると、ダイニングでは椅子に座り、奥のリビングでは着座で過ごすんですが、視線の高さも合って違和感がなく快適です。

細かいこだわりだと、ダイニングの吹き抜け部分に吊るしたジョージ・ネルソンのバブルランプの白いコードを黒に変えたこと。あえて存在感を出すことで、天井高を強調し、圧倒的な高さを感じてもらえると思ったからです。
黒の椅子の曲木や、リビングにある照明の黒のラインに合わせて、高い空間にも黒の線画を描くときれいですしね。 チークのダイニングテーブルにはチーク系の椅子を合わせるのがセオリーですが、家電とのなじみを考えて黒の椅子を選びました。

僕は家電製品も大好きで、プロデュースを行っていることもあり、この家にもいくつか置いています。
完全なビンテージ空間を作りたければ、家電の存在感はゼロにしなければいけません。でもそれでは暮らしにくいし、「ビンテージスタイル」に縛られて疲れてしまいます。
すべてがビンテージに囲まれた「ザ・クラシックハウス」ではなく、バランスよくモダンな要素を取り入れて、現代でも過ごしやすい空間が理想です。

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―カーペットの鮮やかなブルーが印象的ですが、なぜこの色を選ばれたのでしょうか?

僕は元々、ファッションにも興味があって、ファッション誌でもインテリアのページを連載していたんですが、ブルーと茶色を組み合わせるコーディネートは「アズーロ(青)・エ(&)・マローネ(茶)」と呼ばれ、時代に左右されない王道の色合わせのテクニックなんです。
これはインテリアにも生かせるのではと思い、ブラウン系の空間にブルーのカーペットを合わせました。
鮮やかなブルーは、メタリックな質感の家電にもなじみやすいカラーです。
配色や小物づかいを工夫して、モダンな要素をバランスよく散りばめることで、レトロな住まいに最新家電が違和感なく調和しています。

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梁を生かした開放的な空間に1950年代のハンス・J・ウェグナーのベッドが置かれた寝室。
寝室にライトは必要ないと、代わりに真鍮製のモビールを取り付ける遊び心も。

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趣味のアイテムが並ぶキャビネットビューローは、扉を開けてデスクとしても作業することも。ただノートPCの小さい画面では作業が捗らないのが悩みなのだそう。
ライトは、金属と天然素材を組み合わせた「TURN CRAFT」をセレクト。「この家と同じく、経年変化を楽しめるアイテムは愛着が湧きますね」(窪川氏)

テレビの存在を感じさせない「GLAS LUCE」は、インテリアに理想的な解決策

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GLAS LUCE ビルトインタイプ
TVモニターを特殊なミラーガラスで覆い、迫力ある映像を楽しめる「GLAS LUCE」。ビルトインタイプは、ディスプレイのサイズや数など自由にオーダーでき、TVの概念を変える非日常の空間を演出します。

―GLAS LUCEはインテリアのように飾れる新感覚のTVモニターですが、家電とインテリアの調和を意識されている窪川さんにとって、どんな印象ですか?

僕はTVも映画もあまり見ないんですが、妻は好きですし、みんなで集まった時に映像を流すツールは必要ですよね。 ただ、見ない時のTVのモニターの存在感が好きではなくて、「白鷺住宅」には置いていないんです。

インテリア的には置きたくないけど、ないと困る。
なるべく存在感を消してほしい、必要な時だけガラス面に映ってくれればいいのにと思っていたので、GLAS LUCEを知った時は「僕が考えていたものだ!」と驚きました。

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―ショールームで実際に体験してみていかがですか?

モニターのサイズをオーダーできるということで、テレビの存在感を感じさせる16:9の比率から逸脱したデザインがいいですね。
そもそも昔のブラウン管時代のTVは、ホテルでは扉の中にしまわれていたし、空間に必要ないものだったんですよね。
それから薄型の液晶が誕生して、画面が大きいほど価値があるという時代を経て、今は必要な時だけ現れてほしいという時代になってきていると思っています。
そういう意味で、GLAS LUCEはテレビの素晴らしい解決策のひとつですよね。
僕だったらこのモニターでぜひパソコン作業をしたいなと思います。
ノートパソコンの小さい画面では作業効率が悪くて、やる気が出ないんです(笑)。
「白鷺住宅」に、デスクトップは置きたくないと思っていたので、この選択肢はうれしいです。

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GLAS LUCE プロダクトタイプ
より手軽に取り入れられる、規格サイズのプロダクトタイプ。シンプルなアルミフレームからアートを飾るような額縁まで空間に合わせてお好みで選べます。

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TV LIFT
見たい時だけTVモニターが現れる電動制御の昇降システム。手動でも回転でき、ベッドの足元に収納したり、部屋の真ん中に置いて間仕切りとしても使用できます。

本当の意味で、テレビそのものを隠してしまう「TVリフト」も面白いですよね。
アメリカの住まいで、ベッドのフットボードからTVが出てくる事例を見たことがあります。
今、住まいの中での家電の数がとても増えているので、隠すものは隠して整理することで、家電の総量をコントロールしていくのがインテリアとしても重要だと感じています。

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窪川さんが実際に取り入れるならと選んだ「FRAME43」。
パソコン用モニターとしてもデジタルアートの額としても、幅広く対応するシンプルで飽きのこないデザインです。

―実際に「白鷺住宅」に取り入れるなら、どの製品を選びますか?

あまり広い家ではないので、縦型のフレームタイプをリビングのアートを飾っている場所に置きたいですね。
日替わりでアートを映したり、パソコン作業のモニターとしても使いたいです。

自由度の高いビルトインタイプなら、ヘキサゴン型だったり、一見何か分からないデザインにしてみたいなと思います。
妻のことも考えると、バスルームに設置してゆっくり映像を楽しめるのもいいですね。
ミラーと組み合わせて、モンドリアン風アートとしてバスルームの壁面を飾るのも面白いかも。後で個人的に相談させてください(笑)。

古いものと新しいもの、自分の好みを組み合わせた空間で過ごす「暮らしのたしなみ」

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―話している間にも次々にインテリアの新しいアイデアが生まれていますが、窪川さんの感性の元になるような、日々の暮らしのたしなみとはどういったことでしょうか?

日常の暮らしの中では、やっぱり自分の好きな空間で好きな時間を過ごす、ということがたしなみなのではないでしょうか。
好みのものを集めた空間で、映画が好きな人は映画を見たり、僕はワインが好きなのでワインを飲んだり。
次は軽井沢で住まいを持つ予定なんですが、ぜひGLAS LUCEを取り入れて、軽井沢の大自然と最新のテクノロジーが調和した空間にしたいですね。
古い家の佇まいを裏側でテクノロジーが支えて、暮らしやすい空間をつくることが大切だなと感じています。

僕は実体験からインスピレーションを受けることが多くて、結局こもって何か作業をするよりも、こうして外に出て、ショールームや海外の展示会を飛び回って「これとこれを組み合わせたら面白そう」とスタイリングすることが大好きなんです。
今日もさまざまな出会いがあって、次にやりたいアイデアが浮かんできました。


かつてはDJをやっていた経験もあるという窪川さん。曲をつないでその場の空気感をつくるDJと、家具や小物を組み合わせて空間をつくるスタイリストは「完全に同じ作業」なのだそう。
古いものと新しいもの、自分の好みを自由に組み合わせて、自分にとって居心地のよい空間で過ごすことが、とっておきの「暮らしのたしなみ」なのかもしれません。

プロフィール

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インテリアスタイリスト&プロップスタイリスト 窪川勝哉(くぼかわ かつや)

インテリアのみならず車や家電、ステーショナリーなどプロダクト全般に造詣が深いインテリアスタイリスト。2002年の独立以来、インテリア&プロップスタイリストとしてテレビ番組などのインテリアコーナーや、雑誌のインテリアページのスタイリングを手掛ける。雑誌、TVなどのメディアでのスタイリングの他、ウインドウディスプレイやマンションのモデルルーム、イベントのデコレーションなども手掛ける。

窪川 勝哉ウェブサイト:窪川 勝哉|Interior&Prop Stylist

GLAS LUCE×SmartHome

館内ショールーム

インテリアとITの融合、そしてLUXURY HOME TECHNOLOGYをテーマに、技術の進歩に伴い商品も進化してゆくショールーム。
グラスルーチェの大画面85インチや人気の2画面仕様のマルチモニターなど、迫力ある展示をご覧いただけます。
ぜひ素晴らしい映像体験を確かめにお越しください。

暮らしのたしなみ-おとなの遊び心-

リビングデザインセンターOZONEでは「暮らしのたしなみ」をテーマに、イベントやセミナーを開催しています。 趣味・嗜好などを凝らした遊び心のある生活やお気に入りのインテリアに囲まれて過ごす時間は、ものを大切にする心をはぐくみ、長く使える質の良いものを選ぶことへ繋がります。 毎日が豊かになるような暮らしのヒントを見つけてみませんか。


※2025年1月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合がございます。

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