コロナ禍を経て4年ぶりに盛り上がりが見込めそうな日本とパリのホテル業界。日本では、都市再開発プロジェクトの目玉として、大型複合施設内のラグジュアリーホテルや、インバウンドの受け入れ拡大に伴う地方主要都市での高級外資系ホテルなどの開業ラッシュが話題を呼んでいます。
『ホテル新潮流2023』では、2004年からホテル取材を続ける堀 和子氏を講師に迎え、東京やパリの超高層ビルの上層階に入居する高級ホテルならではのインテリアや、日本の地方都市へ出店した高級外資系ホテルのセンス・オブ・プレイス(ご当地の文化を活かす)の視点、この2つのトピックに注目し、最新のホテルデザイントレンドを紐解きます。
※やむを得ない事情により、中止または延期とさせていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
紹介ホテル
■ブルガリホテル東京
2023年4月に「東京ミッドタウン八重洲」のタワー棟40~45階にブルガリホテル東京がオープン。他のブルガリ ホテルズ&リゾーツ同様、インテリアデザインはイタリアの建築設計事務所「ACPV ARCHITECTS」のアントニオ・チッテリオ・パトリシア・ヴィエル氏が手掛ける。イタリアの最も洗練されたスタイルのエッセンスを反映する機能的にも優れた空間が創出されている。
■TOO HOTEL
2022年10月にオープンしたパリ13区の4つ星ホテル「TOO HOTEL」。建築家ジャン・ヌーベルとホテルインテリアを担当したフィリップ・スタルクの二大巨匠がタッグを組んだ話題のホテル。地上180mの最上階(28階)にあるレストランとスカイバーからはエッフェル塔からサクレクール寺院までが一望できる。
■ヒルトン長崎
西九州新幹線が開業した長崎駅の西口正面に位置し、MICE施設「出島メッセ長崎」に隣接する「ヒルトン長崎」が2021年11月オープン。日本を代表するインテリアデザイナー・橋本夕紀夫氏が手掛けたインテリアはモダンかつシンプルでありながらも、随所に長崎の伝統工芸品や地元の素材を使ったアートワークが散りばめられるなど、長崎の伝統と歴史を感じることができる。
■リッツカールトン日光
明治時代中頃より西洋人や外交官によって避暑地として親しまれてきた奥日光中禅寺湖畔に2020年7月オープン。内装を豪メルボルンに本社を構えるデザイン会社「LAYAN Architects + Designers」が手掛ける。伝統的な縁側のある広々とした間取りと、日本の伝統美を取り入れた繊細かつミニマルな装飾が特徴。