優美さを極め続けるパリのホテル。2020年のコロナ禍以降、「地球に優しく・人に優しいホテル」をサブテーマにしてサステナブルなホテルデザインも話題を呼んでいます。SDGs(持続可能な開発目標)の観点を深く認識し、太陽光発電パネルによるエネルギーの生産、エコシャワーヘッドや省エネ仕様のLED照明の導入、屋上緑化、プラスチック不使用など、2024年のパリオリンピックに向けて、最高のおもてなしであるインテリアデザインとサステナブルな取り組みを兼ね備えた開業が相次いでいます。
本セミナーでは2004年からホテル取材を続ける堀 和子氏を講師に迎え、伝統を継承しながらも時代に添って進化しつづけるパリの最新ホテルデザインを紹介します。
※やむを得ない事情により、中止または延期とさせていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。



■Hotel Madame Rêve ホテル・マダム・レーヴ
1888年建築のかつての中央郵便局の建物に2021年10月にオープンしたのが、
5ツ星ホテルの「ホテル・マダム・レーヴ」。環境問題に配慮して、ルーフトップには自家発電用パネルを設置している。またパリ市内で人気のルーフトップは大音響の音楽が人気だがマダム・レーヴでは宿泊客に静かな時間を約束すべく、音楽は演奏しない。
■Cheval Blanc Paris シュヴァル・ブラン・パリ
LVMHホテルマネージメントが運営するメゾンブランド、「シュヴァル・ブラン」による最新ホテルが2021年9月パリのセーヌ川の畔にオープンした。歴史的建造物に指定されているアールデコの建物を建築家ピーター・マリノが現代風にアレンジした。客室からはセーヌ川やエッフェル塔を眺め、パリの邸宅に暮らす気分を満喫できる。
■Saint James Paris サン・ジェームス・パリ
ブローニュの森近くにある伝説のホテル「サン・ジェームス・パリ」は 1892年に建築された個人邸宅だった。初代のホテルオーナーはフランスを代表するインテリアデザイナーのアンドレ・プットマンにデザインを託した。その後、2012年バンビ・スローンが手掛け、そして今回2021年7月のリニュアルオープンはローラ・ゴンザレスが担当。女性インテリアデザイナーの感性が輝く。
■Le Meurice ル・ム―リス
チュイルリー公園に面した1817年創業の5ツ星ホテル「ル・ム―リス」。2007年大規模なリニュアルから3年ごとに改装を重ねてより良いホテルインテリアを追求。コロナ禍で観光客が減少した昨年(2021年夏)、控えめに客室の改装が完了。今回の改装もシャルル・ジュフルとラリー&ベルジェというデザイナートリオが任された。フィリップ・スタルクはレセプションやサロン、レストラン等のオフィシャル空間を担い続けている。
■Bulgari Hotel Paris ブルガリ・ホテル・パリ
「ブルガリ ホテル パリ」が2021年12月2日にオープン。ペントハウスは総面積1,000平方㍍超の広さを持つ2階建。他のブルガリ ホテルズ&リゾーツ同様、イタリアの建築スタジオ、アントニオ・チッテリオ・パトリシア・ヴィールによって設計。全76室の客室のうち75%がテラスやロジア(開廊)を有するスイートルームで構成。